札幌商工会議所によるSDGs表彰制度での活用事例
札幌商工会議所では、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進める企業を表彰し、SDGsの普及・促進を図るため令和3年度より「SDGs経営表彰」を実施。この表彰制度の審査方法に『KIBOH2030』を活用いただきました。
今回は札幌商工会議所様と、実際に『KIBOH2030』を使用いただき10社前後の診断を行っていただいた中小企業診断士である橋詰様、共同開発社である株式会社TREEにお話を伺いました。
画像左:株式会社TREE 代表取締役 水野雅弘 画像右:中小企業診断士:橋詰敦樹様
※記事内の情報は2024年6月時点のものです。
実際にKIBOH2030を使用してみていかがでしたか?
橋詰:採用している設問は企業のSDGsへの取り組み度合いを診断するにあたり最適だと思いました。しかし、その一方で項目数は少し多いかなという印象があります。ですので、あらかじめ企業のHPや事前レポートを確認し、ポイントを絞り込みヒアリングしていくというような事前準備が必要かもしれません。
水野:ポイントというのは、事前にチェックした情報からこの企業は環境への取り組みが強いなど、仮説を立てるということでしょうか?
橋詰:そうですね、そういったことを踏まえて実際のヒアリング時間は一社当たり平均60分~90分くらいだと思います。
水野:設問によっては回答が4~5択とレンジが広いものがありますが、こちらはいかがですか?
橋詰:随時点数をつけるのではなく、ヒアリングした内容をメモしながら最終的に判定するようにしています。
水野:その場で判断できないものはヒアリングの中で引き出しつつ、客観的に見て数字へ落とし込むというような感じですね。
10社程度の企業を診断して何かお気づきな点はありますか?
橋詰:もともとSDGsに興味がある企業が手を挙げてくれているので、SDGs関連の質問は順調に行えました。
それ以外にヒアリングの中で気づいた企業の魅力や面白い点について深堀していくと、自然と良い回答を引き出せるかなと思います。
水野:ポジティブな点だけでなく、ネガティブな点も当然評価しないと総合的な評価が行えないですからね。この両方を引き出すのが重要です。
診断結果をどのように活用いただきたいと思いますか?
橋詰:その企業の強み・弱みなどそれぞれの特徴を報告書に記載しているので、強みは伸ばしていく、弱みは優先度の高い順に潰していくなど、継続した取り組みとして活かしていただければと思います。
水野:診断結果はデータとして残るので、時系列で分析し継続的に改善していければ良いなと個人的には思っています。このようなデジタル化についてはいかがですか?
橋詰:そうですね、企業がどのようにSDGsへ貢献しているかを見える化して、時系列で追えるというのは魅力的だと思います。
様々な企業が見える化したデータを公開すれば、「この企業のここを真似してみよう」というような動きが出てくるかもしれません。そうなると世の中の企業全体でSDGsへの取り組みが、さらに前進するのかなと思います。
「SDGs経営表彰」についてコメントをいただけますか?
札幌商工会議所 :私たちとしては「SDGs経営表彰」という表彰制度を設けることで、露出が少ない地場の素晴らしい企業様を世の中に認知してもらいつつ、輝いていくことでその先の地域経済の発展に役立てていければと考えています。
SDGsのゴールは2030年ですが、それまで我々もできる限り協力していきたいと思います。
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